2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560067
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大浦 拓哉 Kyoto University, 数理解析研究所, 助教 (50324710)
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Keywords | 連続オイラー変換 / 超関数 / 近似超関数 / 二重指数関数型数値積分 |
Research Abstract |
本年度は具体的な数値解法についての研究を行った. 1.連続オイラー変換による近似超関数の応用 前年度に引き続き,超関数が間接的に関与する振動積分やある種の微分方程式に関する新たな計算法の研究を行った.そして,超関数を意識して近似を行うことで高性能の新しい算法が得られることをいくつかの例で示し,その効果を確認した.その成果の一部は第38回数値解析シンポジウムで発表し,Goursat-Hardy積分の数値計算(戸田積分)への応用を解説し,従来の算法よりも格段に高速高精度であることを示した.この連続オイラー変換による近似超関数の算法については,大浦のwebページでも配信しているが,現在これらの算法は広く知られていない.そこで,今後いくつかの研究集会や学会論文誌等でこれらの研究成果を発表する予定である. 2.二重指数関数型数値積分公式の高速高精度ルーチンの作成 二重指数関数型数値積分公式をある種の流体力学の計算に応用するために,高速高精度計算ルーチンを作成した(文献:Fluid Dynamics Research, 42, 2010, 025506),二重指数関数型数値積分公式を任意精度計算に応用する場合,計算機のメモリを節約するために重みと分点の計算をその場で行う必要があり,膨大な指数関数の計算が必要になる.この計算を少ないメモリと乗算と加減算だけで行う方法を開発し,大幅な計算の高速化が実現した.今後この成果を用いた計算ルーチンをwebページで配信予定である.
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Research Products
(3 results)