2009 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ熱衝撃を受ける電子薄膜材料の熱衝撃破壊機構の解明と熱強度評価
Project/Area Number |
19560086
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
須見 尚文 Shizuoka University, 教育学部, 教授 (20022189)
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 特性・評価 / 高性能レーザ / 熱衝撃 / 数値解析 / 熱応力波 / 特性曲線法 |
Research Abstract |
本研究では、レーザ熱衝撃を受ける電子薄膜材料に生じる熱衝撃応力波を、簡便かつ正確に求めるための「特性曲線法を用いた数値シミュレーション法」を確立する。この解法によれば、波頭近傍での熱衝撃応力を正確に評価することができ、また他の数値解析法とは異なり、長時間の温度波、電気波および熱応力波を安定して求めることができ、熱衝撃破壊機構の解明と熱強度評価を行うことが期待される。 本年度は次の問題の解析を行った。 1.減衰を考慮した圧電セラミックス薄板の熱・電気・弾性波動の解析 表面をレーザによって衝撃的に加熱されるセラミックスPZT-4薄膜の温度波、電気波および弾性波を、熱の緩和時間および粒子速度の減衰を考慮して解析した。解析にはLord-ShulmanおよびGreen-Lindsayによる一般化された熱弾性基礎式を用い、特性曲線法により数値解を得た。減衰項および緩和時間が温度波、電気波および熱応力波に及ぼす影響を明らかにし、種々の耐熱設計データを得た。 2.二層複合電子薄膜材料の熱衝撃強度評価 基板材料層に電子薄膜層が完全に接着された二層複合薄膜の表面に、レーザ熱衝撃が作用したときの熱衝撃応力を、L-S理論およびG-L理論に基づき、粒子速度の減衰を考慮して特性曲線法を用いて解析した。温度変化、熱応力及び電界の強さを長時間にわたって数値的に求め、さらに粒子速度の減衰係数や層の厚さ比が、温度変化、熱応力および電界の強さの時間経過に及ぼす影響を明らかにした。
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Research Products
(3 results)