2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560088
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 敏郎 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (10209645)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 徹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90360578)
|
Keywords | 電子デバイス・機器 / マイクロ・ナノデバイス / MEMS共振子 |
Research Abstract |
共振器,フィルタなどの振動するMEMS機器においては,振動エネルギーの損失が共振子,センサ,高周波通信機,ジャイロスコープなどにおける実用上の障害となる.したがって,MEMS機器の振動エネルギー損失の支配的な要因を見出すことは重要なテーマとなっている.そこで本研究では,MEMS共振器およびマイクロSAW共振子振動の熱弾性減衰特性を圧電連成熱弾性振動理論に基づき解明し,高性能なMEMSデバイスの設計指針を与えることを目的として,平成20年度は以下のように数値解析により連成の熱弾性減衰効果を調べた. (1) 平成19年度に開発した3次元有限要素コードによる解析結果と1次元の選点法による解析結果に食い違いが見られたので,まず熱弾性効果が連成する1次元の微分方程式系に対して高次要素を用いた高精度な有限要素法のコードを開発し,要素数を様々に変えて詳細な解析を行った.その結果,1次元真直棒の解析モデルに対して精密な周波数応答解析を行い,周波数応答曲線の半値幅からQ値を計算し,1次元真直棒の長さに対して,Q値が最小になる寸法があることが観察された. (2) 本解析法に固有値解析を組み込み,固有振動数の解析を行った.しかしながら,平成19年度に行ったバルクモデルに対する三次元有限要素法による解析結果の場合とはわずかに異なる結果が得られた.さらに,真直棒のモデルに対して要素数を増加させていった場合,固有値が変化するため,熱の連成の物性値が小さい場合の固有値の解析法を引き続き検討する必要がある.現在,固有値のソルバーに多倍長計算の機能を組み込み,検証を続けている.
|
Research Products
(3 results)
-
-
[Presentation] Thermoelastic damping analysis of quartz SAW resonator2008
Author(s)
Toshiro Matsumoto, Toru Takahashi, Hironori Ito, Yuri Sakaki
Organizer
8th. World Congress on Computational Mechanics (WCCM8), 5th European Congresson Computational Methods in Applied Sciences and Engineering (ECCOMAS 2008), CDROM, Paper No. a2672
Place of Presentation
Venice
Year and Date
2008-06-30
-