2009 Fiscal Year Annual Research Report
形状記憶合金の温度応答性向上技術の構築と3次元位置制御システムの試作
Project/Area Number |
19560095
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐久間 俊雄 Oita University, 工学部, 教授 (10371303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 隆栄 大分大学, 工学部, 助教 (20295166)
長 弘基 大分大学, 工学部, 助教 (00435421)
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Keywords | 形状記憶合金 / SMAアクチュエータ / リボン材 / 抵抗値フィードバック / 位置精度 / 制御速度 / 3次元位置制御システム / 構成式 |
Research Abstract |
本研究は,「SMA素子の温度応答性向上技術」を構築し,「抵抗値制御によるSMAアクチュエータの3次元位置制御システムの基盤技術」を確立することを目標に,平成21年度は,(1)抵抗値フィードバックによる制御方法の構築(2)温度応答性の向上が期待できるSMAリボン材を用いた1次元位置制御システムの作製および特性評価(3)3次元位置制御システムの試作および性能評価(4)SMAアクチュエータの設計に必要不可欠であるSMAの変形・変態挙動をシミュレート可能な構成式の開発を行った.得られた成果を以下に要約する. (1)前年度までに行った通電OFF時間およびブランキング時間を導入した制御方法を改良し,高精度で位置決め出来る抵抗値フィードバックによる制御方法を構築し,良好な位置精度を示すことを確認した. (2)メルトスパン法により作製したTi-Ni-Cuリボン材を用いた1次元位置制御システムの作製・特性評価を行い,前年度までのワイヤー材を用いたものに比べて加熱時および冷却時にそれぞれ10倍および3倍の制御速度を得ることが出来た. (3)パラレルリンク機構を用いた3次元位置制御システムを試作し,良好な動作および制御結果を得ることが出来た. (4)SMAの通電に伴う発熱挙動と相変態に伴う吸熱・発熱挙動を表す伝熱モデルと,SMAの各相領域の応力-ひずみ関係を表す構成式を導入して,Ti-Ni-Cuリボン材を用いた1次元位置制御システムの動作のシミュレートを実施し,実際のTi-Ni-Cuリボン材を用いた1次元位置制御システムの動作の良好な再現性を得ることが出来た.
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Research Products
(7 results)