2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ウォータジェット・ポリシング法の開発と次世代光学素子の高精度化
Project/Area Number |
19560105
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
人見 宣輝 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 産学官連携研究員 (30300669)
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Keywords | 機械工作・生産工学 / 精密研磨 / 精密部品加工 |
Research Abstract |
ガラスレンズなど非球面光学素子の超精密金型の研削後の高度な研磨技術に対する工業界の要請は非常に高い。特に素子の小型化になればなるほど現行の研削盤では避けがたい研削段階での微小振幅のうねりや粗さを除去する研究と併せて、研磨で的確にこれらを除去する技術の開発研究が重要となる。本研究課題ではこれらのうねりなどを局所的に研磨することを目的に微小な砥粒ジェットによる水流研磨技術の研究を行っている。本年度実施した内容およびその成果を以下に記す。 マイクロ・ウオータジェット・ポリシング装置の開発 : 前年度設計を行った水流研磨装置の試作組み付けをし、機能評価を行った。ウオータジェット装置は直接高圧水を絞る主絞りとワークに対してスラリを噴出する吐出口部の吐出絞りの中間の混合室において発生する負圧と、それによる吸引機能を実験的に確認した。このジェット装置を最高圧力30MPaの高圧水ポンプに結合して、気液それぞれの弁を持つ混合スラリタンクから供給されるスラリを混合室に吸引して高圧水で低濃度化したスラリを噴出させた。本装置の主絞りと吐出絞りの径を変更できるような構造としているので、安定的に混合室に負圧を発生させスラリを噴出させるための条件を見出すための評価を行った。その結果、主絞り径を0.4mmから0.9mmとしたとき吐出絞り径は径差で0.4mm以上大きいことが必要であることを実験的に確かめた。 ポリシング性能 : スラリ衝突時のワークとのなす角度を垂直から60°まで変化させて加工面を20MPaにて評価したところ加工痕には大きな差異が出ないことが観察され、噴出速度成分の効果の高いことを確認した。
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