2007 Fiscal Year Annual Research Report
結晶基板の超量産を目指す遊離砥粒研磨加工の知的高度化
Project/Area Number |
19560107
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
堀尾 健一郎 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (60201761)
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Keywords | 精密研磨 / 両面研磨 / 精密部品加工 / ベベル形状 / オスカー式研磨 / 修正輪型研磨 |
Research Abstract |
1.高度な両面研磨技術の開発 研磨加工において加工物や工具に阻まれて加工箇所が観察できず,加工現象が把握できないという問題を克服するために,加工機械の一部をスケルトン化し,加工現象を観察できる両面研磨機を開発した。通常4軸の加工機械に観察のための1軸を付加し5軸の機械とした。また,各軸の速度の組み合わせを自由に選択できるようにして,加工条件も細かに変えられるような構造をとった。装置は概ね完成し両面研磨加工機として機能できるようになった。2.接触型の研磨技術によるベベル加工の実現加工能率が低く歩留まりも期待できないバレル研磨加工により実生産されている水晶振動子のベベル加工に対して,能率と歩留まりが飛躍的に向上することが期待できる接触型研磨技術の適用について,(1)オスカー型レンズ研磨技術の応用,(2)修正輪型研磨技術,の双方について検討するための実験装置をそれぞれ作成した。(1)オスカー型レンズ研磨技術試作した小型オスカー型研磨装置によりベベル形状が創成できることを実証した。工具形状の曲率と作成された工作物の曲率の相関について,および加工形状の安定性についてさらに検討する必要があることが明らかになった。(2)修正輪型研磨技術従来の修正輪型研磨技術の工具と工作物の関係を逆転させ,大きな冶具に多数の工作物を貼り付け,小径の工具で研磨加工する技術によりベベル形状を創成できることを示した。冶具の曲率半径,工具の曲率半径,工作物の曲率半径の相互関係につき今後検討していく必要があることが明らかとなった。
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