2008 Fiscal Year Annual Research Report
油中マイクロ球変形解析による潤滑油の高圧固化レオロジー特性評価
Project/Area Number |
19560141
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
中村 裕一 Mie University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20164345)
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Keywords | トライボロジー / 潤滑油 / 高圧力 / 固化 / レオロジー / トラクション |
Research Abstract |
本研究の目的は,ダイヤモンドアンビルセル(DAC)高圧装置を用いて,直径約60μmの油中マイクロ金属球の塑性変形を観察し,固化圧力,固化油のせん断応力などレオロジー特性を6GPa,100℃まで評価することである.研究実績を「研究実施計画」に照らし,以下にまとめる. 1) 圧力室(固化油)の変形と球変形とは固化圧以上,中心位置の球で相関があり,アルミ球は圧力室より大きく変形し,固化油と金属円板のすえ込み塑性変形との相似性をみいだいした. 2) 球変形より固化油の応力状態およびせん断応力の導出方法を金属球材料の塑性硬化式と変形球近傍固化油の応力ひずみが変形球と同じとの仮定による試算方法を確立した. 3) 車載CVT油など最新のトラクション油およびその基油,省エネエンジン油基油,生分解油などについて実験を行い,固化圧力およびせん断応力をいくつか試算できた. 4) 上記の油の高圧粘度を前年度確立した簡易圧力評価によりいくつか測定し,それからの予測固化圧力と3)の結果との相関を検討した. 5) 100℃で実験ができるように温度調節装置などを用いた高温実験システムを構築しトラクション油で予備実験を行った. 6) 固化圧力前後の圧力室の偏光特性の変化を調べ,固化圧力およびせん断応力とある程度の相関を確認した. 7) 当初の計画以外に4)に関連して分子動力学粘度シミュレーション,光子相関法による固化粘度に関する研究も少し組み入れることを検討した
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Research Products
(14 results)