2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560161
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 敬三 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・技術経営研究科, 講師 (20072134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小方 聡 首都大学, 東京都市教養学部機械工学コース, 准教授 (50315751)
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Keywords | 流体工学 / 省エネルギー / 菌類 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
近年,地球温暖化防止に密接に関わる省エネルギー化の問題と関連して、環境への負荷が最も少ないバイオポリマーの抵抗減少効果に関する研究が注目されている.これらのバイオポリマーである抵抗低減剤が低減効果を示す要因として,多糖類(Polysaccharide)の役割の重要性が指摘されているが,抵抗低減効果に関わる,そのメカニズムの解明は十分なされたとは言い難いようである.本研究はバイオポリマーの一種であり,その実験結果の報告例が少ない麹菌水溶液の抵抗減少効果に及ぼす麹菌の種類や培養条件について実験的に明らかにするものである. 今年度は,乾燥麹を水に培養して水溶液を作り,その流動特性と乱流域における管摩擦係数を測定した.その結果,その水溶液の粘性における非ニュートン性は無視でき,乱流域では最大40%の抵抗減少効果を生ずることを明らかにした.さらに,劣化特性を明らかにした.本研究で得られた抵抗減少効果の生ずる原因としては,麹菌が水中で生成する多糖類,所謂バイオポリマーによる乱れの緩和を挙げることが出来る.本研究においては,培養条件によって二糖類の生成量が変化し,麹菌の培養によってポリマーが生成されていることを確認している.今後、最大に抵抗減少が生ずる培養条件や多糖類の生成状態の物理的条件などを把握することが求められる.
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