2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560162
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大島 修造 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20143670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 直人 東京工業大学, イノベーション研究推進体, 特任教授 (90420299)
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Keywords | 流体工学 / 材料工学 / 浮遊炉 / 面積式流量計 / 新素材 / 抗力 / テーパー管 / シミュレーション |
Research Abstract |
新機能材料開発や高純度物質精製の分野等で、浮遊炉というものが使用され、最もシンプルで汎用性の高い浮遊装置として、ガス流の差圧を利用した浮遊炉がある。しかしその内部流れは非常に複雑に変化し、試料に働く力が非定常に変化するため、高精度の位置制御が困難であり、取り扱うことができる径が小さいという問題点があった。そこで、本研究では、面積式流量計のように拡がり角を小さくして浮揚力を高めた新型ガス浮遊炉の開発を目指した。2次元ガス浮遊炉のシミュレーションを行い、浮遊炉の側壁の拡がり角によって浮遊体に作用する抗力は大きく変化し、拡がり角が小さくなるほど抗力が大きくなることが明らかになった。拡がり角が大きい場合には抗力は小さいものの流れ場は安定しており、拡がり角を小さくしていくと流れ場が一旦非定常になり不安定になるが、さらに拡がり角を小さくしていくと、再度、流れ場が定常になり安定化することを見出した。残念ながらレイノルズ数を上げていくと次第に安定領域は小さくなり、やがて、すべての拡がり角で流れが非定常になった。拡がり角を0度とした場合のシミュレーションを実行し、浮遊体の体積が小さな場合には後流が非定常であるが、ある程度大きくなると壁面の影響により流れは安定化して揚力は発生せず、縮流の効果により抗力が飛躍的に大きくなることを明らかにした。しかしながらベルヌーイ効果により浮遊体が壁面に引き寄せられる場合があり、高レイノルズ数化も併せ流れにスワールを与えたり、側壁面をポーラスにするなどの工夫が不可欠であることが判った。
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