2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560162
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大島 修造 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20143670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 直人 東京工業大学, イノベーション研究推進体, 特任教授 (90420299)
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Keywords | 流体工学 / 材料工学 / 浮遊炉 / 面積式流量計 / 新素材 / 抗力 / テーパー管 / シミュレーション |
Research Abstract |
金属の浮遊に対して有効な電磁浮遊炉を除いて従来の浮遊炉(超音波浮遊炉、静電浮遊炉、じか浮遊炉、従来型ガス浮遊炉)ではセラミックスなどの非導電性の大きな溶融金属の浮揚は困難である。一方、宇宙空間では大きな新素材の開発を目指した研究が行われているがコストは高く利便性は極めて低いため、地上で実験可能な装置の開発がマテリアルプロセッシングの分野で大きな関心を集めている。そこで本研究では、大きな試料の浮遊を可能にする新型ガス浮遊炉を開発することを目的とし、面積式流量計をヒントに液滴挿入によって伴って発生する大きな差圧を利用して浮遊させる新しい浮遊炉を考案した。実際の溶融材料を想定し粘度および表面張力が大きい場合ものとして液滴を固体として数値シミュレーションをおこなったその結果あるテーパー角以下だと流れが安定し、安定浮遊することがわかった。これを模擬しようとまず、小さな浮揚力で液滴を浮遊させるため周囲流体を液体とした、液液での実験を行った。具体的には浮遊流体としてケロシンベース磁性流体、周囲流体と水とした。磁性流体の密度はケロシンを添加することによって調整した。上方からマイクロピペットで磁性流体をテーパー管に供給しニードルバルブで周囲流体の流量を増加させて安定浮遊を試みた。密度差が小さく、微小液滴の場合には安定浮遊させることが可能であったが、比重差が大きくなり、液滴が大きくなると、液滴が変形し、テーパー管に接触し浮遊は困難であった。表面張力の影響が安定浮遊に際しては非常に重要であることが分かった。今後の研究の継続に際しては低融点のロウを用いて温水あるいは温風上で浮遊させるなどの工夫が必要であると考えられる。
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