2007 Fiscal Year Annual Research Report
位相シフトディジタルホログラフィを用いた高精度単眼3D-PIVの実用化
Project/Area Number |
19560172
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 滋 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (50174298)
|
Keywords | 流体計測 / ディジタルホログラフィ / 3次元計測 / 時系列画像 / 単眼計測 / 測定精度 / 複合計測 / 非定常流れ |
Research Abstract |
位相シフトディジタルホログラフィによる高精度単眼3D-PIVを実現するため,本年度は微小粒子情報をディジタルホログラム画像として精度良く記録するための位相シフト観測手法の開発と,そのディジタルホログラム画像から粒子情報を抽出する数値処理手法の開発を中心に実施し成果を上げた.まず,位相シフト観測手法の開発では,瞬時位相シフト法の調査を行い,実用化可能なチルト式位相シフト法に基づく観測手法を実現した.チルト式では1枚のホログラムに4本列毎または3本列毎に位相シフト量の異なる光強度分布を記録する方法と,2枚のホログラムに2本列毎に位相シフト量の異なる光強度分布を記録する方法について光振幅分布再構成性能を比較した.数値シミュレーションの結果,補間情報量の少ない2枚のホログラムを使用する方法がもっとも性能がよいことが示され,これを実現する観測システムを構築した.次に,観測ホログラム画像から数値像再生する方法を改良し,粒子情報抽出処理法を改善した.数値像再生には従来,光強度と相対位相を用いてきたが,新しく位相調整光振幅を提案し,数値シミュレーションで性能評価を行った.これは,画素毎に奥行き方向の位相調整光振幅変化を複素平面上で描くことで,そのトラジェクトリ特徴部から粒子空間位置を検出するもので,光強度や相対位相による手法の基本概念の違いを明確化することが出来た.また,立方体キャビティ内3次元流れに対して数値シミュレーションによる粒子追跡性能評価を行ったところ,従来法に比べ検出流速ベクトルの精度が改善されることが示された.なお,以上の研究成果の一部は日本機械学会年次大会にて研究発表された.
|