2008 Fiscal Year Annual Research Report
位相シフトディジタルホログラフィを用いた高精度単眼3D-PIVの実用化
Project/Area Number |
19560172
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 滋 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (50174298)
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Keywords | 流体計測 / ディジタルホログラフィ / 3次元計測 / 単眼計測 / 粒子計測 / 非定常流れ / 繊維状物体 |
Research Abstract |
本研究では,高密度に分布する粒子などの移動速度やその他の測定量を同時計測できる高精度単眼3D-PIVを開発し,性能評価と応用計測を行った.研究成果は次の通りである. 1. ディジタルホログラフィ粒子計測法において,奥行き位置検出精度を改善する位相調整光振幅による数値像再生法と高粒子数密度への適用を可能とするチルト式位相シフト観測法と組み合わせ,数値シミュレーションにより粒子計測性能が改善されることを示した. 2. チルト式位相シフト法に基づく瞬時位相シフトホログラム観測装置を高速度カメラまたは高解像度カメラ,グリーン固体レーザおよびピエゾ素子を使用して構成し,3次元ホログラフィックPIVシステムを完成した.このシステムは振動に敏感なオフアクシス型光学系に基づくため,振動の影響を低減するための数値ホログラム修正法を開発した. 3. 上記の観測装置および計測アルゴリズムを用いて,電気泳動および電気浸透流による微小トレーサ粒子の3次元運動を観測し,提案計測法である瞬時位相シフトホログラフィ法に基づく高精度単眼3D-PIVの実用性を示すとともに,不確かさ解析を実施した. 4. 微小径の繊維状物体の3次元空間における姿勢および形状をディジタルホログラフィで計測しパラメータ化する手法を開発した.上記1の計測法を拡張し,自己組織化アルゴリズムを用いて任意形状の繊維状物体を計測できることを示し,数値的にその性能を評価した. 上述の通り,粒径十数〜数十μm程度の微小粒子・液滴・気泡群を対象として,超高数密度微小粒子群等の運動を計測できる高精度単眼3D-PIVの実用化を達成した.
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