2008 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーマイクロプローブによる高速噴霧微粒化過程の解明
Project/Area Number |
19560176
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
植木 弘信 Nagasaki University, 工学部, 教授 (30160154)
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Keywords | 液体微粒化 / レーザー2焦点流速計 / 燃料噴霧 / 液滴分裂モデル / ウエーバー数 / 液滴速度 / 液滴サイズ / 相対速度 |
Research Abstract |
1.液滴の追いつきの評価:数値解析コード:KIVA-3Vを用いて液滴分裂の数値解析を行い、大きい液滴による追い付きの生起確率は小さい液滴による追い付きの生起確率より高いこと、また、生起確率は液滴分裂よって変化することを確認した。次に、レーザーマイクロプローブ(Laser 2-Focus; L2F)を用いて噴射ノズルから15mmおよび25mmだけ離れた噴霧中心における液滴の速度・サイズを計測し、解析結果と同様に大きい液滴による追い付きの生起確率は小さい液滴による追い付きの生起確率より高いことを明らかにした。 2.噴孔近傍液滴サイズ分布が液滴分裂に及ぼす影響:KIVA-3Vによる噴霧解析において、噴孔出口における初期条件として単一サイズを設定する場合、あるいはザウタ平均サイズが噴孔径となるχ2分布を設定する場合に比べて、L2Fによる噴孔近傍液滴サイズ計測結果に基づくサイズ分布(自由度を5.5とするχ2分布)を設定する場合は、噴霧コア部液滴のL2Fによる測定結果を良好にシミュレートできることを明らかにした。 3.噴霧内液滴質量分布の評価:噴孔から10mm下流の噴霧軸に直角な断面で液滴の速度・サイズの計測を行い、単位時間に観測される液滴数から液滴質量の空間分布ならびにその時間変化を評価した。L2F測定により見積もられた燃料質量は重量法によってもとめられた質量の83%であり、噴孔近傍の高数密度場における質量分布の評価が可能であることを明らかにした。さらに、液滴の速度ならびに質量流量は噴霧中心部で最大であり噴霧外縁部に向かって減少すること、また、質量流量は噴霧先端近傍で最大になることを明らかにした。
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