2008 Fiscal Year Annual Research Report
ノズル内キャビテーションが液体噴流分裂に及ぼす影響
Project/Area Number |
19560181
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
大黒 正敏 Hachinohe Institute of Technology, 工学部, 教授 (70171915)
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Keywords | 流体工学 / 混相流 / 微粒化 / 液体噴流 / キャビテーション |
Research Abstract |
本研究はノズル内液流挙動の非定常特性が噴流の挙動に与える影響の解明を目的に,微粒化促進の程度を表す分裂長さを複数の光学的手法(瞬間写真,透過光強度測定等)によって測定し,圧力変動を含むノズル内部の液流の乱れとの関連,液体噴流表面の乱れを解析し,ノズル内部圧力変動との関連を明らかにすることが目的である. 本年度は円筒ノズルを用い,ノズル内流れの非定常特性解析(写真撮影,圧力変動測定)を行い,ナノパルスライト(閃光時間約75nsec)を用いることにより,液体噴流表面のミクロスケールの乱れの解析が向上した結果,キャビテーション領域がノズル長さと同程度の場合に低い噴射圧力でも液体噴流が広がり,下流部で分裂が促進されることを明らかにした.また,キャビテーション領域がノズル長さ以上に発達すると,逆に噴流は広がらず,高い噴射圧力でも下流部で液体が分裂しないことを確認した. マクロスケールの乱れについては,デュアルデジタル光ファイバセンサーシステムの改善とナノパルスライトによる観察・写真撮影の併用により,Lambert-Beerの法則に基づく液体噴流直径およびその変動の分析を行い,分裂に至るまでの噴流の挙動を明らかにすることができた。 低噴射圧でも微粒化促進が可能な圧力噴射ノズルの設計指針を提示するための基礎資料として,運転条件(噴射圧力,流量等)による液体噴流表面の乱れおよび分裂長さとの関連を解明できたことは,今後のノズル設計において有用な情報となるものである.
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Research Products
(3 results)