2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロミストを含む安定流体膜形成時の混相流界面における流れの可視化研究
Project/Area Number |
19560186
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
梅田 真三郎 Fukuyama University, 工学部, 教授 (90031145)
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Keywords | 可視化 / 流体工学 / フリップ・フロップ流れ / マイクロミスト / 安定流体膜 / 混相流 |
Research Abstract |
本研究では,2年間にわたってマイクロミストを含むフリップ・フロップ流れとスリット流れが平面的に共存する混相流界面現象の可視化を行うことを目的とした. 研究にあたっては,まずフリップ・フロップ流れとスリット流れが共存する流れ場の可視化から始め,フリップ・フロップ流れに発生している縦渦がスリット流れによってどのような変化をしているかを可視化計測した.また,マイクロミストについては,上述の混相流における発生確認を行い,そのミストの量によって混相流における流れの変化も調べた.最後に,応用開発に適する流路延長化された安定した流体膜の形成に向けて,それぞれの流れの条件等を明らかにする解析を行った. なお,前年度に製作した菱形角柱群管路を用いて,フリップ・フロップ流れとスリット流れが共存するところにマイクロミストが含まれる気・気・液混相流の形で流れの可視化を行うにあたっては,PIV計測のトレーサ粒子の関係及び着目する対象界面の違いなどから,次の二つの項目に分けて実験を行った結果,それぞれの結論を得ることができた. (1)混相流界面での縦渦の変化 マイクロミストが加わった場合には,混相流画像の取得と一部のマイクロ粒子径の把握しかできなかったが,フリップ・フロップ流れの中に生じている縦渦の形などについては,流速変動等の計測・解析結果からその特性を把握することができた. (2)安定流体膜厚さや到達距離の変化 スリット流れの有無によるフリップ・フロップ流れとの気・気二層流の混相流界面での流速変動計測から,流出噴流場に形成される均等流量多数噴流群の形成及びスリット噴流が加わることによる安定流体膜形成流路延長の可能性を明らかにすることができた. 以上のような実験計測・解析から応用開発に向けた安定流体膜形成の基礎的条件の提示を行った.
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