2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560189
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
菅原 征洋 Akita University, 工学資源学部, 教授 (10042011)
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Keywords | 機械工学 / 熱工学 / 省エネルギー / 蓄熱 / 凍結 / 融解 |
Research Abstract |
省エネルギーや地球の温暖化を軽減するための有効な手段として潜熱蓄熱が考えられ一部実用化されている. 潜熱蓄熱を有効に利用するためには凍結・融解促進が必要であるが, これまでの含水粒子層の短所を補うために, 蓄熱層に銅箔を充填することを思い立ち, 実験と数値解析によって検討することを目的とする. 本年度(20年度)は特に数値解析によって, 銅箔の充填率が変化した場合に凍結・融解に如何なる影響を及ぼすか検討した. (1) 銅箔充填率による凍結促進 : 空隙率ε(=1-φ, φは銅箔の充填率)が0, 95, 0.975, 1(銅箔なし)の場合の凍結量と時間の関係の数値解析を行った結果, 水が全部凍結完了するまでの時間すなわち全凍結時間は, 空隙率が0.975と0.95のとき全凍結時間は銅箔なしの場合と比較してそれぞれ1/5と1/10まで短縮された. 凍結途中では, 水の初期温度が高いほど凍結が遅れるが, 全凍結時間は水の初期温度にあまり影響されなかった. 僅かな銅箔を充填することで, 凍結はかなり促進できることが分かった. (2) 銅箔充填率による融解促進 : 空隙率εが0.975と0.95のとき全融解時間は銅箔なしの場合と比較してそれぞれ1/10と1/18まで短縮されている. 僅かな銅箔を充填することで, 融解はかなり促進していることが認められた. とくに融解の場合は融解層内の自然対流の効果によって凍結よりも促進効果があり, しかも氷が全部融解するまで大きな融解速度を持続することが数値解析によって認められた.
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Research Products
(1 results)