2008 Fiscal Year Annual Research Report
X線ステレオ撮影による3次元マイクロPIV手法の開発
Project/Area Number |
19560216
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
植村 知正 Kansai University, システム理工学部, 教授 (70029536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 恭史 関西大学, システム理工学部, 専任講師 (90330175)
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Keywords | X線PIV / 放射光X線 / 3次元マイクロ流れ / 混相流 / マイクロチャンネル / 流れの可視化 |
Research Abstract |
本研究は放射光X線を用いて微小流路内の3次元流動をPTV計測する技術の開発を目的としている.放射光X線を用いて対象のマイクロ流れに混入した微粒子のトレーサの運動をステレオ撮影する手法を実現するために,放射光X線を交差させて2方向から対象のX線像を撮影し,ステレオ対画像からトレーサ粒子の3次元位置を追跡する.そのためには,高強度の交差X線を作り,明瞭な画像となる微小トレーサ,画像解析法などが課題であった. 初年度にはX線を分割交差させて,マイクロチューブ内のトレーサ粒子をステレオ撮影できたが,微粒子を流路内に均一に拡散させることができなかった.カメラの感度が不十分で50fps以上に速度を上げられなかった.本年度はトレーサとして水に近い比重の銀コーティング中空ガラス球を用い昨年度より数倍高感度のカメラで撮影した. 実験はアメリカ国立アルゴンヌ研究所のAPSで行った.円形断面のPFAマイクロチューブ(内径0.4mm)内にトレーサを混入したシリコン油の流れを撮影した. 本年度のトレーサ粒子はシリコン油内で十分拡散したが,粒子像が低コントラストになってカメラの高感度化が相殺されて画質と撮影速度は前年度並みであった.今年度は液中に分散するトレーサを撮影できた点で進歩したが,交差させたX線ビームの調整がうまく行かなかったため,左ビームで撮影した画像の質がかなり低くなってしまった.画像解析に於いては,このビームの不釣合いによる低画質画像からの粒子抽出法に時間を取られた.現在PTV解析は進んでいるが,本年度の実験結果は未発表となっている.
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