2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560227
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
太田 浩之 Nagaoka University of Technology, 工学部, 准教授 (30233141)
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Keywords | ボールスプライン / 騒音 |
Research Abstract |
昨年度までの実験により,ボールスプラインの音は,ボールスプライン内のボールと他の部品がボール通過周期で衝突することによって発生することが判明している.そこで,本年度は,以下の手順でボールと他の部品の衝突についてシミュレーションを行った. 1. はじめに,CADソフトウエアSolidWorksを用いて,試験ボールスプラインの3次元図面を作成した. 2. 次に,上記の3次元図面をマルチボディソフトウェアRecurDynに移し,マルチボディダイナミックシミュレーションを実施した.なお,このシミュレーションでは,計算時間を短縮化する目的で,外筒とスプライン軸は同心に配置し,ボールは1循環路のみに挿入されたモデルを使用した. 3. マルチボディダイナミックシミュレーションの結果,ボールが負荷圏に入る際に,ボールと軌道面間の接触力はパルス的となり,衝突が発生することが明らかとなった.一方,ボールが負荷圏から出る際には,ボールと軌道面間の接触力はパルス的とはならず,衝突が発生していないことが明らかとなった.なお,ボールが負荷圏にあるときは,ほぼ一定の接触力となることもわかった. 4. ボールが負荷圏に入る際に衝突が発生するというシミュレーション結果は,昨年度の実験結果とよく一致していることが明らかとなった.このことから,CADとマルチボディダイナミックシミュレーションを統合すれば,音の発生原因であるボールの衝突力を評価できることが判明した.
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Research Products
(1 results)