2007 Fiscal Year Annual Research Report
局所境界積分型メッシュレス法による疲労き裂を有する構造物の振動解析システムの開発
Project/Area Number |
19560229
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
神谷 恵輔 Aichi Institute of Technology, 工学部, 教授 (50242821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 敏郎 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10209645)
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Keywords | ブリージングクラック / 振動解析 / 数値解析 / メッシュレス法 / 混合型変分原理 |
Research Abstract |
平成19年度は,局所境界積分を利用したメッシュレス型数値解析法によりブリージングクラックを有する構造物の振動解析を高精度で行うための基礎的な検討として,これまでに開発してきたメッシュレス法において,節点位置や用いる形状関数などが解析精度に与える影響を詳細に調べた.その結果,移動最小二乗近似およびコンパクトサポートRBFと呼ばれる関数を形状関数とする場合には,その影響半径をある程度以上に大きく取り,局所領域の大きさを節点間距離程度に取れば,節点の配置が不規則な場合であっても高精度な解析が可能であることを明らかとした.この結果は日本機械学会第20回計算力学講演会で発表した.また,このメッシュレス法を振動解析問題に適用できるよう,二重相反法を用いるアルゴリズムについて検討し,解析プログラムを作成した.これらと並行して,混合型変分原理に基づいたブリージングクラックを有する構造物の非線形振動解析理論についての検討を行った.本年度はまず基礎的な検討を行うため,1次元構造物のはりを取り上げ,有限要素法により数値的な解析を行った.その結果,混合型変分原理によりブリージングクラックを有するはりの定常振動解析が高精度かつ高効率に行えることを確認した.この結果は日本機械学会論文集C編に掲載された論文に発表した.またこの解析法をクラック検出問題へ応用し,その結果を国際会議および国内の学会で発表した.さらに混合型変分原理に基づく定常振動解析手法を,ブリージングクラックを有する2次元構造物および2次元的な運動を行う回転軸系に適用するための拡張について検討した.
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