2008 Fiscal Year Annual Research Report
局所境界積分型メッシュレス法による疲労き裂を有する構造物の振動解析システムの開発
Project/Area Number |
19560229
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
神谷 恵輔 Aichi Institute of Technology, 工学部, 教授 (50242821)
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Keywords | ブリージングクラック / 振動解析 / 数値解析 / メッシュレス法 / 混合型変分原理 |
Research Abstract |
平成20年度は,まず,昨年度開発した局所境界積分型メッシュレス法による振動解析プログラムを用いて,形状関数や重み関数の種類,およびせ節点配置が解析精度に与える影響を詳細に調べた.その結果,高次の形状関数および重み関数を用いるほうが高精度に解析を行うことができることがわかった.また節点配置については,条件にもよるが,対象物領域の外部にも節点を配置したほうが精度良い解析が可能であることがわかった,この結果は日本機械学会第21回計算力学講演会で発表した.次に,ブリージングクラックを有する構造物の曲げ振動解析問題への拡張について検討した,曲げの問題の場合,支配方程式が変位に関する4階の偏微分方程式で記述される.このままでは局所境界積分型メッシュレス法の適用が難しく,またクラックの開閉は曲げモーメントの符号によるためクラックの開閉の取り扱いも困難である.そこで混合型変分原理を用いて支配方程式を変位と曲げモーメントに関する2階の偏微分方程式に変形することで,局所境界積分型メッシュレス法の適用およびブリージングクラックの開閉条件の容易な取り扱いを可能とした.上記の考えに基づいてクラックを有する構物造の振動問題に対する,局所境界積分型メッシュレス法のプログラムを開発した.最後に解析結果の妥当性を検討するため,実験を行った.実験ははりに対して行った.クラックは,細いスリットに同じ厚さの板を挿入し,ブリージングクラックを模擬した.実験により得られた結果と,開発した解析プログラムによる結果を比較した.両者はよく一致し,開発したプログラムで精度よくクラックを有する構造物の振動解析が可能なことを確認した.
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Research Products
(1 results)