2008 Fiscal Year Annual Research Report
M変換とウェーブレット縮退を用いる雑音除去手法とその機械計測への応用
Project/Area Number |
19560235
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
原田 博之 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90145285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大渕 慶史 熊本大学, 工学部, 准教授 (10176993)
山口 晃生 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (50230363)
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Keywords | 計測工学 / 信号処理 / 画像処理 |
Research Abstract |
平成20年度の研究では,まず,昨年度の研究において検討中であった提案された雑音除去手法の流れベクトルの推定への適用について検討した.その結果,PIV(粒子画像計測法)による測定のように,不連続なベクトルがある領域内で存在する場合には,その領域内に方向を不規則に変えた流れベクトルを配置した後,M変換による雑音除去手法を適用することにより,流れベクトルの良好な推定値が得られることが確認された.これらの結果をまとめた論文を日本機械学会論文集に投稿中である. 平成20年度の新たな研究課題として,提案した雑音除去手法を筋電信号への適用について検討した.筋電信号は筋肉の活動レベルを示すのであり,人間と様々な機器とのインターフェースとしてしばしば用いられるが,測定された信号中にインパルス状雑音や白色雑音が多く含まれており,筋電信号を利用した機械動作の制御などへの応用のためにはさらなる信号処理が必要となる.われわれは,筋電信号のRMS (Root Mean Square)値にM変換を用いる提案した雑音除去手法を用いることにより,筋肉により発生したトルクと良く一致する推定値が得られることを見出した.この研究成果は10月に開催された国際会議において発表を行った.また,提案する雑音除去手法を筋電信号のパワースペクトル解析に適用し,筋電信号中に含まれる交流電源からの周期雑音の影響を除去することが可能であることを示した.これらの研究結果は論文として,精密工学会誌に投稿され,平成21年7月に掲載されることが決定している.
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Research Products
(2 results)