2007 Fiscal Year Annual Research Report
ロータリエンコーダの普及型高精度校正装置の開発とその評価
Project/Area Number |
19560263
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
益田 正 Shizuoka Institute of Science and Technology, 理工学部, 教授 (10106891)
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Keywords | 角度測定 / 角度校正 / ロータリエンコーダ |
Research Abstract |
これまでに開発してきた超高精度校正システムは、(1)精度1″以下の最高精度のエンコーダを基準エンコーダとして2つ内蔵させ、(2)空気軸受とダイレクトドライブモータを使った等速回転機構、(3)空気軸受と高精度エンコーダ、ダイレクトドライブモータをつかった割出機構を採用して、校正精度0.01″を実現してき。これに対して、本研究の19年度では、極力安価な機械要素を採用して簡易な校正システムを試作した。この装置は(1)基準エンコーダとして、16384P/Rの目盛を持つガラススケールと4検出ヘッドを取り付けられるセンサユニット、(2)回転機構として、回転軸に一般のベアリングを使い、直流モータとゴムベルト駆動方式を採用。(3)割出機構として、ステッピングモータ直結で検出ヘッドを任意の位置に割出せる機構を採用した。 この装置の評価の結果、(1)この基準エンコーダを超高精度校正システムで測定すると校正値は偏心誤差が大きいが、180度対向のヘッドの平均化で再現性は±0.3″程度を確認した。(2)しかし、簡易校正システムに取り付けると、再現性は±1″以上に悪化した。この原因は回転時の軸受けの振動と装置の振動によって、目盛板とセンサユニットが相互に振動し再現性のない誤差となっている。(3)等速回転機構ではより安定な回転を得るために、フライホイールが必要であること。(4)割出機構においては、割出後の固定機構が必要であること。(5)目盛板と割出機構の回転軸が一致するような調整機構が必要であることが分かった。(6)以上、振動の問題を除けば、回転機構、割出機構いずれにも大きな問題はないことが分かった。 20年度はこの結果を踏まえて、軸受の選定と装置の振動絶縁を念頭に装置改良を検討し、装置を完成させる。
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Research Products
(1 results)