Research Abstract |
わが国をはじめとして,先進国と呼ばれる諸国は高齢社会に急速に突入している.したがって,この社会における高齢者の雇用促進が問題となってとなってきている.また,高齢者の立場では,経験および知識をもっているが,それが職場で十分に生かすことができないのが現状である.高齢者の身体的特徴は感覚器官の機能は加齢とともに減退する.とくに「目は近くなって耳は遠くなる.」といわれるように,遠視(老眼),老人性難聴が問題になってくる.個人差はあっても,一般に加齢とともに知力,体力,気力が減退し,生産性が低下すると言われている.精神的特徴としては,経験や知識を豊富にもっているが,それらを瞬間的に表現することができない.互いの話し合いのもとで1つの意見にまとめることが困難である.しかし,じっくり考えると,豊富な知識や経験を表現することが可能である.また,集団での話し合いは困難であっても,個人で意見をいうことは容易である.このように,中高年齢者の一般的特性として,視力,聴力,持久力,敏捷性,柔軟性等の体力および感覚機能の低下がある.しかし,根気と熟練による器用さが備わっている.すなわち識別能力や瞬時判断力の低下等の問題はあるが,勘やコツ,蓄積された知識や経験に基づいた総合判断力に勝っているといわれている.高齢者の特徴を生かし,ネットワークソフトのアパッチとトムキャットの連携により高齢者の知識獲得ネットワークシステム(サーバーアンドクライアント)システムを構築し,高齢者の知識を獲得するシステムを構築した.生産システムと加齢工学との関係を明らかにし,生産システムのアジリティを向上させている.
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