2008 Fiscal Year Annual Research Report
低インピーダンス負荷用雷インパルス電圧校正器の開発
Project/Area Number |
19560279
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
里 周二 Utsunomiya University, 工学研究科, 教授 (10215759)
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Keywords | 雷インパルス / 電圧校正 / 低インピーダンス負荷 / 波形パラメータ |
Research Abstract |
前年度の研究成果によりすでに開発された,「与えられた雷インパルス電圧波形パラメータを満たす発生回路の素子定数自動決定プログラム」を使い,開発の対象となった低インピーダンス負荷用雷インパルス電圧校正器の素子パラメータを決定し,3種類の校正器の回路を決定した。つまり0.84/60,1.2/50,1.56/60 impulseを発生する3台の校正器の具体的な素子定数をさだめることにより,必要なC,Rの数を決定することができた。素子を用いて校正器を製作するとともに,スイッチング素子の改良に努めた。即ち,予め計画したようにスイッチング素子は水銀リレーを使わず,耐圧1100VのMOS-FETを20個並列につなぐことにより,ソース〜ドレイン問の抵抗を単体の場合に比べ1/20に低減することが可能となった。これにより,校正器は波頭長の短いインパルス電圧波形の発生が可能となった。また水銀リレーは導通時にアーク抵抗が生じその大きさは流れる電流の大きさに影響され,極端な場合,電流の大きさが小さくなる波美付近では遮断状態になって実用に供されないことが有ったが,今回開発した校正器ではいずれの校正器でもそのような障害は全く観測されなかった。 完成された校正器は測定ケーブルのケーブル定数が測定波形パラメータに及ぼす影響を調べるため,測定ケーブルに雷インパルス電圧波形を直接印加するために使用され,当初計画した性能を発揮することがかくにんされた。また,この時の実験結果と考察は下記に示す研究成果として報告された。 また,年度末の出版には間に合わなかったものの,研究期間中に研究成果をディジタル・レコーダの非直線試験に応用し,その詳細を報告した論文は電気学会論文誌Aの2009年7月号に掲載されることが決定している。
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