2007 Fiscal Year Annual Research Report
電力線搬送通信による屋内配線でのEMC/EMI評価法に関する研究
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19560283
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
上 芳夫 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (90017434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
肖 鳳超 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (60313409)
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Keywords | 高速電力線搬送通信 / LCL / コモンもード電流 |
Research Abstract |
電力線搬送通信(PLC)における電磁両立性/電磁妨害問題のメカニズムを解明し、防止手段やPLCの性能評価に用いられる理論解析手法を伝送線路論的に考察し、それらの評価手法の開発を目指すために、本年度においては以下の項目に関して研究を実施した。 1.電源コンセントにおける電力配線網表現法 種々多様な電力配線網での電気特性を知るためには、配線上での電気的性質を直接観測することは現実では不可能に近い。そのためコンセントから見た電気的性質を評価する必要性が出てくる。電力配線におけるEMC的な性質は、ディファレンシャルモード成分からコモンモード成分への変換を評価することである。この評価のために、モード成分を端子とする行列表示回路網を提案した。この回路網は、コンセント端子を見込む等価回路表現がT型またはπ型回路となる回路網であることから簡単に変換できる。このとき回路網の素子は3個であり、この3つのパラメータを決定するためには、ネットワークアナライザを用いて3個の散乱パラメータから素子を決定し、その結果として電力配線網のコモンモードとディファレンシャルモードインピーダンスやLCLの決定法について検討した。 2.電力配線網内における伝送論的取扱法の確立 電力配線網内の種々雑多な不連続成分によってどのようなLCL特性をもち、コモンモード電流が発生する可能性があるかを考察した。具体的には、電力配線に特徴的な片切りスイッチを用いた配線網、折り返し配線などを例に伝送線路論的取扱法を検討した。
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