2007 Fiscal Year Annual Research Report
積層鉄心の均質化ベクトル磁気特性モデルを用いた電気機器の高効率高精度電磁界解析
Project/Area Number |
19560288
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松尾 哲司 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (20238976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 武史 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (30324685)
美舩 健 京都大学, 工学研究科, 助教 (20362460)
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Keywords | 電気機器工学 / ベクトルヒステリシス / 均質化 / マルチスケールモデル / 電磁鋼板 / マイクロ磁気学 |
Research Abstract |
1.等方性均質化ベクトル磁気特性モデルを用いた2次元電磁界解析手法の開発 等方性均質化ベクトル磁気特性モデルを,有限要素法を用いた2次元電磁界解析手法に組込むことにより,積層された鋼板1枚毎の格子分割を回避した効率的な解析手法を実現した。通常の有限要素法との比較により開発手法の有効性を示した。 2.電磁鋼板のベクトル磁気特性計測 均質化ベクトル磁気特性モデルは,直流2次元ベクトルヒステリシスモデルと,均質化法による動的モデルの和で与えられる。前者のモデル化のため,直流に近い低周波領域における各種無方向性電磁鋼板の回転/交番ベクトル磁気特性計測を行った。また,後者のモデル化のため,可聴周波数領域における電磁鋼板のベクトル磁気特性を計測した。 3.等方性ベクトル磁気特性モデルの改良 弱異方性ベクトルヒステリシスモデル(直流モデル)のベースとなる等方性ベクトルモデルの計算効率と表現精度の改善のため,ベクトルプレイヒステロンを用いたヒステリシスモデルを導入した。重み関数を修正することにより回転ヒステリシス損を実測値と一致させる手法を開発した。 4.中間スケール磁気特性モデルの改良 マルチスケール磁気特性モデルのキーとなる構成要素である中間スケール磁気特性モデルとして,磁区構造モデルの改良を行った。マイクロ磁気学シミュレーションとの比較により,改良により磁化過程の表現精度が改善されることを示した。
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