2008 Fiscal Year Annual Research Report
22kV一般配電系観測用樹脂一体型電圧・電流センサの実用化に関する実験的研究
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19560292
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
古川 達也 Saga University, 理工学部, 教授 (90173525)
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Keywords | 電力工学 / 配電工学 / 遠隔計測 / 力率計測 / 高調波・高調波障害 / 電圧電流波形計測 / 電磁界解析 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
研究代表者は、本提案センサを6.6kV実配電系に装着する平成19年度のフィールド実験に引き続いて、平成20年度では、本提案センサを22kV配電系に適用すべく、センサ・モジュールの樹脂筐体を再設計し、有限要素法による数値電界解析を行った。今回は、前年度の6.6kVから3倍強の電圧アップとなるため、電圧・電流両センサからの引き出し線部を納めるダクトに至るまで、空気領域となるダクトの電気材料特性をも考慮した要素分割と電気特性の考慮を行った。また、従前の6.6kV配電系に用いた樹脂一体型センサの22kV配電系への適用可能性を調査する意味で、同様の要素分割と電界解析を行った。 数値電磁界シミュレーションを行った結果、22kV配電系用に再設計した樹脂一体型電圧・電流センサの電流センサ部でも、これまで提案してきた「逆位相直列接続二連コイル」の効果で電流波形の位相ずれは十分抑制されるが、電圧センサ部は、従前の6.6kV配電系の場合と同様に電圧波形に位相ずれが現れることが判明した。 さらに、22kV配電系での電界解析を詳細に実施した結果、最も電界が強くなる配電線と電圧センサ間の部位での電界の強さは、再設計した22kV用センサで500[V/cm]、6.6kV用センサで530[V/cm]、電流センサ部での電界の強さは、同上の22kV用センサで390[V/cm]、6.6kV用センサで470[V/cm]となることが判明した。これらは、センサシステムの筐体材料として採用したポリアセタール樹脂の絶縁破壊電圧200[kV/cm]に収まっており、6.16kV配電系用に試作したセンサでも22kV配電系に十二分に適用できることが判明した。
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