2008 Fiscal Year Annual Research Report
環境無負荷を実現する医療用酸素プラズマ滅菌器の狭空部滅菌特性
Project/Area Number |
19560293
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
林 信哉 Saga University, 理工学部, 講師 (40295019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 昌昭 佐賀大学, 医学部, 教授 (10145211)
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Keywords | プラズマ滅菌 / 安全・無公害 / ヒドロキシラジカル / 高周波プラズマ / 医療用器材 / 狭空部滅菌 |
Research Abstract |
内径14インチ,長さ450mm,内容積40リットル(実効容積36リットル)のステンレス製円筒型真空容器を用いて,酸素ガスの代わりに空気または水蒸気ガスを用いてプラズマを生成し,滅菌実験を行った.空気および水蒸気ガスいずれの場合でも,酸素ガスを用いた場合と比較して滅菌に要する時間が2倍以上必要となった.原因として,空気の場合には含まれる酸素の量が小さいこと,水蒸気の場合には生成されるOHラジカルの寿命が短く滅菌対象物に到達困難なことが挙げられる.従って,プラズマ滅菌器には酸素ガスが好適であることが明らかとなった.滅菌対象物へのプラズマによるダメージについては,金属製品およびプラスティック製品のいずれに対しても空気および水蒸気ともに酸素ガスの場合と同程度であり,許容範囲内であった. 医療用滅菌器は操作が簡易であることが肝要である.本滅菌器の操作にはタッチパネルを搭載した.また,滅菌対象物によって滅菌器の動作(処理時間等)を変更可能なように,プログラマブル機能を持たせ,タッチパネルから動作パラメータを入力可能とした. 以上の結果より,本プラズマ滅菌器は実用化可能であると考えられる.今後は,医療機器であることから薬事法申請等の作業が必要である.
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Research Products
(41 results)