2007 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧非平衡プラズマによる有害ガス処理過程のモデリング手法の確立
Project/Area Number |
19560297
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
杤久保 文嘉 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 准教授 (90244417)
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Keywords | 有害ガス処理 / 窒素酸化物除去 / プラズマ化学反応 / 選択接触還元法 / プラズマ促進触媒反応 / 数植シミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は,放電物理・化学に立脚し,誘電体バリア放電におけるストリーマの生成,及び,これに伴うラジカル生成を評価した有害ガス処理過程のモデリング手法の確立することである。具体的には,プラズマを用いた窒素酸化物除去における反応過程の詳細解明,プラズマ触媒複合プロセスでの触媒反応を考慮したモデル化手法の確立を課題としている。平成19年度は以下のことを行った。 1. プラズマを用いた窒素酸化物除去における反応過程の詳細解明 誘電体バリア放電のシングルストリーマの進展過程を流体モデルに基づいて計算した。また,このシングルストリーマの成長に伴って生成されるラジカル量をエネルギーの関数として評価した。更に,得られたラジカルを起点としたレート方程式を解くことにより,窒素酸化物除去過程の詳細を調べた。流入ガスの組成,放電環境の温度をパラメータとし,計算から得られたプラズマ処理後の窒素酸化物濃度の特性は,実験結果と定量的にも良い一致を示した。即ち,本研究で示した放電物理・化学に立脚した計算モデルの妥当性と有用性を示す。 2. プラズマ触媒複合プロセスでの触媒反応を考慮したモデル化手法の確立 炭化水素によるγ-アルミナ触媒上での窒素酸化物の選択接触還元を,脱離/吸着反応,触媒上での表面反応を考慮してモデル化した。200℃以上の温度域において,触媒温度の上昇に伴い窒素酸化物の還元量の増加が確認された。実験結果を定量的に再現できたわけではないが,定性的傾向は一致している。今後,プラズマ化学反応とカップリングして,プラズマ促進触媒反応のモデル化へと繋げる。
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Research Products
(5 results)