2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560301
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
谷内 利明 Tokyo University of Science, 工学部第二部電気工学科, 教授 (90349845)
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Keywords | マイクロ燃料電池 / ダイレクトメタノール型燃料電池 / 高エネルギー密度 / 高出力密度 / モバイル機器用電源 / ポータブル機器用電源 |
Research Abstract |
ノートパソコンやロホットなどのモバイル機器用電力源として、量産化に適し高出力化が期待できる、ベローズ型ダイレクトメタノール燃料電池(ベローズ型DMFC)を提案した。ベローズ型DMFCは、中央に円形の小孔をあけた6角形または4角形に形成したMEAを複数蛇腹状に繋ぎ合せ、全体をメタノール容器に浸漬して構成するセミアクティブ型のマイクロ燃料電池である。平成19年度は、ベローズ型DMFCの実現に向けて、空気供給メカニズムの解析とその最適構造化、新たな集電法の提案、および燃料供給メカニズムの解析を中心に研究を進めた。空気供給法については、セル内部に空気流路板を挟む構成にすることによって、セル面内の空気供給の均一化を図った。シミュレーションにより空気流路板の形状・大きさの最適化を図ると共に、実験によりその有効性を確認した。空気流路板を挟むことにより1.6〜2倍の出力電力向上が図れた。集電法については、カーボンクロス電極に導線を縫い込み、縫い込み間隔を5mm以下にすることで低抗分極の極めて小さい集電を達成した。導線には錫メッキ銅線を用いたが、今後より腐食耐性の強い材料の適用が必要である。また燃料供給については、ベローズ型DMFCではセルをメタノール容器に浸漬する構成であるが、均一な燃料供給のためにはセル間に4mm以上のロ紙を挟むことが必要であることを明らかにした。これらの結果からベローズ型DMFC単セルの各構造パラメータと電気的特性との関係をほぼ明らかとした。
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