2008 Fiscal Year Annual Research Report
電界効果MOCVDによるナイトライド半導体の結晶成長
Project/Area Number |
19560321
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
犬島 喬 Tokai University, 情報理工学部, 教授 (20266381)
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Keywords | 電界効果MOCVD / AIN / 結晶極性 |
Research Abstract |
[1]電界効果MOCVD装置を用いたAIN結晶作成: AIN結晶成長における電界印加効果を検証するため、結晶成長方向に正負1kV/cmの高電界を印加する機構をもちいて実験を行った。使用した装置は横型であり、MOCVD装置に適合した石英製インナー管を作成し、基板上部3ミリの位置に上部Mo電極を設置し、Moサセプタをヒーターと絶縁することで、下部電極とした。基板は焼結体BNの抵抗加熱によりMoサセプタを介して最大1150℃に加熱することが可能となった。 [2]電界効果の検証: 電界印加による結晶構造の変化を検証するため、サファイア上にAINを電界効果MOCVDでヘテロエピ成長させ、その結晶分域構造をSEMで観測した。AINは大きな自発分極を持っているので、Al極性とN極性の選別が成長時の電界方向により極性の制御が可能であった。AINの作成には20トール程度の減圧下で成長させるが、電界を印加してもプラズマが発生しない工夫を施し、成長を行った。成長した面の極性をKOHによるエッチングにより確認した。 [3]電界効果MOCVDによる半導体AINの作成: AINのu-parameterは0.381であり、分極方向はN原子からAl原子に向かっている。成長時にN原子からAl原子に向かって電界を印加すると、N極性のAINが成長し、成長時にAl原子からN原子に向かって電界を印加するとAl極性の結晶が成長することを確認した。更に総合的な評価をX線回折や、光学測定、TEM,ラマン散乱測定で実施した。この成果の一部を2009年春の応用物理学会(筑波大学)で報告した。
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Research Products
(4 results)