2008 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノウォールを基盤とするエネルギーデバイスの開発
Project/Area Number |
19560324
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
平松 美根男 Meijo University, 理工学部, 教授 (50199098)
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Keywords | カーボンナノウォール / プラズマCVD / カーボンナノ構造体 / ラジカル注入 / 超臨界流体 / 触媒担持 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブやカーボンナノウォールなど、カーボンナノ構造体の燃料電池電極や各種センサへの応用を考えた場合、構造や電気化学特性の評価および制御は不可欠である。カーボンナノ構造体を基盤とする次世代エネルギーデバイスの実現に向けて、(1)種々のプラズマCVD法(ラジカル注入プラズマ、誘導結合型プラズマ、電子ビーム励起プラズマ、非平衡大気圧プラズマ)を用いてカーボンナノウォールの製造を行い、構造制御を実現するとともに、(2)カーボンナノウォールおよびカーボンナノチューブの表面修飾と電気化学的評価を行った。 カーボンナノ構造体表面に白金等の金属微粒子を担持させることは、燃料電池電極への応用の観点だけでなく、カーボンナノ構造体へ新機能を付加する手段として期待される。しかし、多くのカーボンナノ構造体は高アスペクト比を有する微細ナノ構造であるため、従来の液中処理やスパッタリング等を利用した気相堆積法では構造体表面全体に均一に金属微粒子を担持することは困難である。金属ナノ粒子の合成と超微細構造体へのナノ粒子担持に向けた新たな手法として、超臨界二酸化炭素を用いた新規白金ナノ粒子担持方法を開発し、カーボンナノチューブやカーボンナノウォール表面への均一かつ高分散な白金ナノ粒子の担持を実現した。白金ナノ粒子が担持された構造体のデバイス応用の一つとしてディスプレイ用電子放出素子があげられる。カーボンナノチューブやカーボンナノウォールは潜在的に良好な電界電子放出特性を有しているが、白金ナノ粒子を高分散で均一に担持したカーボンナノチューブやカーボンナノウォールについて、その閾値電界の低下および得られる電流値の劇的な増加が確認された。本研究の成果は、金属ナノ粒子の合成とカーボンナノ構造体の表面修飾への新規プロセス技術として有用であり、今後様々なデバイスへの応用が期待される。
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Research Products
(2 results)