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2007 Fiscal Year Annual Research Report

交換磁気異方性発現メカニズムの統一的解明

Research Project

Project/Area Number 19560327
Research InstitutionToyama National College of Technology

Principal Investigator

櫻井 豊  Toyama National College of Technology, 電気工学科, 教授 (50300562)

Keywords交換磁気異方性 / 磁気センサ / 交換バイアス / 反強磁性 / 補償配置
Research Abstract

交換磁気異方性は、超高感度の磁気センサなどにおいて不可欠な技術である交換バイアス技術の中核をなす現象である。半世紀あまり前、表面酸化したCo粒子の磁化曲線のシフトとして発見されたこの現象は、近年になってスピンデバイスの重要技術として、様々な強磁性層と反強磁性層の組み合わせで研究されている。さらに反強磁性の非補償配置のみならず、補償配置でも発生することが解ってきたがその原理は明らかでない。解析面では理想界面を持つ完全結晶膜というモデルでは補償配置はおろか非補償配置でも一方向異方性は起こりえないことが指摘されている。交換磁気異方性の発生機構解明のためには、従来モデルの精密化等では本質的理解は得られず、新しい着想で統一的なメカニズムを見出すことが重要である。
そこで本研究では、従来強磁性・反強磁性界面に求めていた磁化反転に伴う交換エネルギーの差を反強磁性体内部に求めた。新モデルでは、反強磁性層内に交換相互作用の弱い層を導入し、ここでのスプリング降伏効果により、反強磁性層下部のスピン配置が保持されながら、磁化反転にともなうエネルギー差が発生するモデルを考案、この計算モデルによる数値計算を実行することにより、交換磁気異方性の統一的解釈を試みることとした。
今年度は、数値計算プログラムの開発・整備、および数値計算の実行、設備導入を行なった。導入した機器を用いて計算プログラムを整備した。具体的な内容は、強磁性体と反強磁性体のスピンを各々古典ハイゼンベルクモデルを用いて表し結合したこと、境界条件は計算目的・対象形態に応じ適宜与えたこと、反強磁性領域中に交換相互作用の低下した層(Loosely Coupled Layer)を導入して数値解析を実行したことである。

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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