2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波のエバネセント波を利用した微細加工技術に関する研究
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19560332
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
三枝 幹雄 Ibaraki University, 工学部, 教授 (10292476)
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Keywords | エバネセント波 / マイクロ波 / 微細加工技術 / 共振器 / 深さ方向制御 / 内部整合器 / ハンダ溶融 / FPTD法 |
Research Abstract |
本研究では導波管内の遮断周波数以下の電磁波で発生するエバネセント波を用いて、深さ方向制御が可能な微細加熱技術の開発を目指している。加熱資料の溶融に必要な高周波磁界強度は直径0.5mmの無鉛ハンダで330[A/m]程度以上であるが、この磁界強度を得るためには高価な大電力のマイクロ波増幅器か、低電力の発振器を用いる場合には電力を蓄積させる高周波共振器が必要となる。研究2年目は1年目で購入した固体増幅器および本研究室で設計製作したマイクロ波共振器を用いて、共振器本体内部に設置する整合器の設計製作を行い、1年目に購入した外部整合器を用いる事無く、共振器とその内部の整合器のみでハンダの溶融に成功し、加熱効率の向上を実現した。また、共振器のサンプル挿入口の加熱部分に銅板の絞りを入れ、目的対象物である実際の携帯電話のカメラ用シャッター部品のハンダ付けを行い、3カ所のハンダを非接触で下部の基盤にダメージを与える事無く溶融する事に成功した。また共振器の設計を目的として3次元FDTD法による電磁界解析コードを開発し、実際に実験で確認されている通り、電磁界が共振器内部の想定された箇所で局所的に強くなる事をシミュレーションで確認した。これらの結果をまとめ国際会議にて発表し、英語論文を3本掲載した。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Developments of Microwave Heating System Using Evanescent Wave for Soldering Fine Circuits2008
Author(s)
SAIGUSA, Mikio, KAWASHIMA, Tomohiro, SUN, Shengguo, ZHOU, Bo, and SATO, Manabu
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Journal Title
Proc. of The International Conference on Electrical Engineering 2008. July 6-10, 2008, Okinawa Convention Center, Japan
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