2008 Fiscal Year Annual Research Report
近接場光を用いたナノスケール光・電子融合素子要素技術の研究
Project/Area Number |
19560342
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
福田 光男 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (50378262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 淳志 舞鶴工業高等専門学校, 講師 (30402663)
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Keywords | 近接場光 / 表面プラズモン / 半導体レーザ / フォトダイオード / 光ヘテロダイン検波 / FM変調効率 / 金属-誘電体混合膜 |
Research Abstract |
本研究は新規構造の近接場光発生器及び検出器の創出と近接場光を介した光の強度及び周波数変調信号の伝達技術の開発を目的としている。そのために、伝播光を近接場光へ変換する装置として、直径が0.4から1.0μmの微小石英球と銀ナノペーストからなる金属-誘電体混合膜を提案した。平成19年度に金属-誘電体混合膜の作製方法と構造を最適化し、半導体レーザの光出射面へ作製することにより、近接場光発生及び強度変調された光信号の伝達を実現している。 平成20年度は金属-誘電体混合膜を介した光の周波数信号伝達への展開及び近接場光検出器の開発を行った。光の周波数信号伝達技術の開発には、金属-誘電体混合膜を半導体レーザの光出射面上に作りつけた構造の素子を用いた。本素子の半導体レーザ部に交流電流信号を重畳することによりレーザ光の周波数変調を行い、周波数変調されたレーザ光を混合膜へ入射し、膜の出射側表面に発生する近接場光が周波数変調されていることを確認した。その際、近接場光の波長(振動数)と発振波長(周波数)が極めて近いもう一つの半導体レーザ(局発レーザ)を用い、当該レーザから出射されたレザ光と近接場光のビート信号をとるという光ヘテロダイン検波を行った。これにより、近接場光を介して光周波数信号の伝達が可能であることを示すことができた。 近接場光検出器の構造については、従来のフォトダイオードと同様な接合容量及び電気抵抗の低減の観点から最適化を行い、3dB帯域が数百MHz以上の素子を作製できた。さらに、光周波数信号の検出を試み、外部から2つの波長のレーザ光を本検出器へ照射し、そのレーザ光の差周波数の電気信号出力を確認できた。 以上の結果より、当初の計画は達成されたと言える。また、これらの成果は積極的に論文及び学会
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