2008 Fiscal Year Annual Research Report
希少元素を使用しない安価・高効率色素増感太陽電池の研究
Project/Area Number |
19560346
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
古川 昌司 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 教授 (30199426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 敬 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (40220149)
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Keywords | 色素増感太陽電池 / 赤(紫)キャベツ / クルクミン / D149 / NKX-2553 / 赤紫蘇 / 変換効率 / コストパフォーマンス |
Research Abstract |
現在の色素増感太陽電池に関する多くの研究においては、希少元素であるルテニウムを含むルテニウム錯体色素が使用されている。本研究においては、植物色素等を用いた安価・高効率な色素増感太陽電池の実現を目指したが、赤(紫)キャベツ色素を用いて約1%の変換効率を達成した。また、赤(紫)キャベツ色素に少量のクルクミン色素を添加することにより、赤(紫)キャベツ色素及びクルクミンをそれぞれ単体で使用した場合よりも高い変換効率が得られることが判明した。さらに、赤紫蘇色素を用いても一定の変換効率が得られることが判明した。 合成色素を用いた場合については、D149とNKX-2553を混合して使用することにより、両者をそれぞれ単体で使用した場合と比較して高い変換効率が得られることが判明した。 ルテニウム錯体色素を用いると最大で11〜12%程度の変換効率が得られるが、ルテニウムは希少元素であるため、色素lgの価格は約15万円である。そのため、例え実用化されたとしても、世界中で使用する太陽電池に用いることは出来ない。また、現在の太陽電池も価格が高く、そのため、広く世界中で使用されるまでには至っていない。 変換効率を色素の価格で割った値として定義されるコストパフォーマンスは、赤(紫)キャベツ色素を用いた場合、ルテニウム錯体色素を用いた場合の50倍以上である。また、自然界で作製される植物色素を用いることは本質的にメリットがある。従って、本研究で得られた成果の意義は極めて大きく、長期的なエネルギー問題解決へ大きく貢献すると思われる。
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Research Products
(27 results)
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[Presentation] 桜の花びらを用いた色素増感太陽電池の特性2008
Author(s)
飯野浩司, 久木田広大, 岩本朋久, 山内彰二, 上野裕香, 上之薗薫, 藤木健司, 川端優豪, 古川昌司
Organizer
機能性有機薄膜のナノ構造制御とその電子デバイスへの応用に関するシンポジウム(応用物理学会九州支部主催)
Place of Presentation
九州工業大学・飯塚キャンパス(福岡県飯塚市)
Year and Date
2008-10-06
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[Presentation] シソを用いた色素増感太陽電池の特性2008
Author(s)
飯野浩司, 久木田広大, 岩本朋久, 山内彰二, 上野裕香, 上之薗薫, 藤木健司, 川端優豪, 古川昌司
Organizer
機能性有機薄膜のナノ構造制御とその電子デバイスへの応用に関するシンポジウム(応用物理学会九州支部主催)
Place of Presentation
九州工業大学・飯塚キャンパス(福岡県飯塚市)
Year and Date
2008-10-06
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