2007 Fiscal Year Annual Research Report
ディスポーザブルなマイクロマシン作製プロセスの開発
Project/Area Number |
19560349
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
川田 博昭 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 准教授 (90186099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 義彦 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50285300)
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Keywords | MEMS / 薄膜カンチレバー / 微小質量計測 / 移植法 / リソグラフィレス / 離型 |
Research Abstract |
本研究では石英基板上に作られたカンレバーパターンをデバイスに貼りけて極薄膜のカンチレバーを作製し、蒸着の膜厚測定に使えるような質量モニターを作製するプロセスを開発する. 1.カンチレバーの設計 カンチレバーの振動特性より要求されるカンチレバーの構造を決定した.長さ200μm、膜厚0.5μmのCuカンチレバーでCuに対して2nm程度の膜厚分解能が期待できることがわかった. 2.リソグラフィレスプロセスの開発 カンチレバーパターンの周囲を深堀エッチングした石英基板に1μm厚さのPMMA/TiO2 0.5μmのCuを蒸着し、その段差を用いてネガ型レジストであるSU8を全面塗布したデバイス基板にカンチレバターンを加熱プレス,熱接着した.接着後石英基板とデバイス基板は密着しているが、石英基板の畏面から紫外線照射することによりPMMA/TiO2層が光劣化し,無理なく離型、移植することができた.これによりリソグラフィを用いずにMEMS構造を作製するプロセスが開発できた. 3.未硬化SU8の選択配置による低温熱圧着プロセスの開発 パターニングしたSU8上に薄膜カンチレバーを移植する場合、硬化したSU8パターンの段差部でCuカンチレバーのパターンが破断してしまった.このため石英基板上でカンチレバーがのっているPMMA/TiO2が軟化する110℃以下でプレスする必要がある.一方、この温度では硬化したSU8にパターンを移植することができない.そこで、硬化したSU8パターン付き基板と未硬化のSU8を塗布した基板を接触させ、SU8パターンの上端部にのみ選択的に未硬化SU8を付着させ、デバイス基板にパターンを低温の熱プレスで移植するプロセスを開発した. 以上によりリソグラフィレスの簡略なプロセスで薄膜カンチレバーを作製するための基本的なプロセスの開発が完了した.
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