2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560350
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
小久保 吉裕 University of Hyogo, 大学院・工学研究科, 准教授 (80264836)
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Keywords | 導波管 / 誘電体棒 / 周期配列 / 2周波数帯 / 単一モード |
Research Abstract |
通常の金属方形導波管の内部に誘電体棒を周期配列することで、モード選択が可能になり、単一モードでの伝搬周波数帯域を広げられることが分かった。導波管の帯域を広げたものには、従来リッジ導波管があるが、方形導波管の遮断周波数を下げるような特性であるため、高い周波数帯では、加工が一段と難しくなり、また伝搬損失も増える。以下に、考案した導波管の特徴を示す。 1.「導波管の内部に2列の誘電体棒を配置した構造」では、帯域が2周波数帯になり、その中間の周波数帯では2モードあるいは非伝搬帯域となるが、単一モード伝搬でのモードはいずれも偶対称モードである。高い周波数帯で伝搬可能と言うだけでなく、帯域幅も(Δω_1+Δω_2)/ω_0(Δωは伝搬する周波数輻、ω_0は全帯域の中心周波数)とすれば、従来の金属導波管が0.67であるのに対し、0.75と広げることができた。 2.「導波管の中央に1列の誘電体棒を配置した構造」では、伝搬帯域により、偶対称と奇対称モードが存在する。帯域幅は1.03と大きく広げることができる。 3.「曲がり部のみに誘電体棒を配置した構造」は、上記構造は何れも多数の誘電体棒を必要とする。実用化のためには、なるべく数を減らしたい。そこで、直線部ではモード変換は起こらず、曲がり部のみで起こることを考慮し、曲がり部のみに誘電体棒を配置すれば良いのではないかと考えた。但し、直線部では誘電体棒は省略するため、不連続性による電磁波の反射が起こる可能性がある。そこで、新たに境界に異なる誘電率を持つ誘電体、あるいは細い誘電体棒を配置することで反射を抑える構造を提案した。特性は電磁界シミュレータで確認し、実用可能と思われる結果を得た。
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Research Products
(5 results)