2007 Fiscal Year Annual Research Report
Er:Ti共ドープニオブ酸リチウム導波路型グリーンレーザの作製と評価
Project/Area Number |
19560358
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
高橋 誠 Chubu University, 工学部, 教授 (10236317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇田 紘一 中部大学, 工学部, 教授 (20301640)
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Keywords | ニオブ酸リチウム / 希土類 / ユーロピウム / ゾルゲル法 / フォトルミネッセンス |
Research Abstract |
Er:Ti共ドープニオブ酸リチウム導波路型グリーンレーザの作製を目的に、ゾルゲル法でErとTiを共ドープさせたニオブ酸リチウム(LN)薄膜のホトルミネッセンススペクトル測定を行い、同一Er濃度でもTiを共存させると可視光領域のルミネッセンス強度が数倍増加する現象を見出した。この現象が他の希土類ドープLN薄膜でも共通に観測される現象なのか、またErだけの特異的な観測なのかを判断するため赤色発光中心として知られているEu(ユーロピウム)ドープLN膜およびEu:Ti共ドープLN膜を作製し、XRD測定、ラマン分光測定、およびフォトルミネッセンス測定などを行った。その結果、(1)プトルミネッセンス強度はTiが共存することによって数倍増加する、(2)ラマン分光からEuイオンは主にLN結晶構造のLiイオンサイトを占有していることなどが明らかとなった。すなわち、ニオブ酸リチウム結晶構造のLiイオンサイトにErやEuなどの希土類イオンを、またNbイオンサイトにTiをそれぞれ適切な濃度比で占有させることによって、従来のブリッジマン法などで作製された希土類ドープLNレーザよりも高効率なレーザを作製できる可能性が明らかとなった。さらに、本研究を通して、従来屈折率を増加させるだけの役割しかないと考えられてきたTiイオンの新しい機能が明らかとなった。なお、この研究成果は2J. Appl. Phys.(2008年1月)に掲載された。
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Research Products
(5 results)