2009 Fiscal Year Annual Research Report
光位相変調方式に対する自己/相互位相変調効果の高速評価法に関する研究
Project/Area Number |
19560380
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
乘松 誠司 Kyoto University, 情報学研究科, 准教授 (20303886)
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Keywords | 情報通信工学 / 光ファイバ通信 / 位相変調 / ファイバ非線形効果 |
Research Abstract |
ディジタル通信で最も重要な指標は誤り率である.誤り率に対し,どのように影響を与えるか,という点が本課題に特に重要となる.変復調方式として光差動位相変調方式が特に注目されているので,本課題ではこの方式に注目する.また,ファイバ非線形効果のうち,自己/相互位相変調の影響を定量化することが本課題の目的となる. 相互位相変調効果は波長分割多重方式(WDM)の場合に生じる.それぞれのWDMチャネルが担うデータは独立なものであるため,相互位相変調の影響を一般的に評価するには,お互いに独立なデータとなるように擬似ランダム信号を何回も発生させ,その信号がどのように影響を受けるかを評価するものが従来法である.そのため従来法では計算時間が多くかかる. まず,光差動位相変調方式において,上記「擬似ランダム信号を何回も発生させる」部分により,ガウス雑音が重畳した効果と同じとなることに注目した.シミュレーション数回だけを行うことにより,そのガウス雑音の大きさを推定し,計算によって疑似ガウス雑音を発生することにより相互位相変調の影響を評価できる方法を開発した.従来法の約1/60の計算時間となる. また,当研究において対象となる直接検波では,雑音において光増幅器雑音が支配的とした検討が行われてきたが,実際にはショット雑音も存在する.ショット雑音も考慮に入れて検討した結果,一般的な光増幅器ではショット雑音の影響が少ないことを実証した.ショット雑音まで考慮に入れると計算時間が大幅に増加してしまうが,これにより計算時間を増やさなくとも正確さを保証できる.
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Research Products
(2 results)