2008 Fiscal Year Annual Research Report
利己的ユーザを含むMAC層プロトコルのゲーム理論的取り扱いに関する研究
Project/Area Number |
19560390
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
榊原 勝己 Okayama Prefectural University, 情報工学部, 教授 (10235137)
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Keywords | 移動体通信 / 情報通信工学 / ネットワーク / ゲーム理論 / 通信プロトコル |
Research Abstract |
平成20年度では ●利己的ユーザおよび一般ユーザの戦略,利得関数の定式化とナッシュ均衡存在有無の判定 ●理論解析,計算機シミュレーションによる性能評価 に重点を置いて研究を実施した.結果として得られた項目を以下に示す. 1.スロット付アロハ方式において,利己的ユーザがMAC層の指数バックオフ・アルゴリズムを改変した場合を想定したモデル化を行った.バックオフ・アルゴリズムに関連するパラメータ3種の中から,バックオフ係数を改変対象のパラメータとして選択した. 2.利己的ユーザと一般ユーザの間の非協力2人ゲームとして捕らえ,各々のバックオフ係数を戦略とし,各ユーザのスループットを利得関数とし定式化した. 3.利己的ユーザの任意の戦略に対して,一般ユーザの最適な戦略が一意に存在することを,理論的に証明することができた. 4.一般ユーザの任意の戦略に対して,利己的ユーザの最適な戦略が一意に存在することに関しては,部分的な証明を与えることができた.証明を完全なものとするためには,さらなる検討が必要である.利己的ユーザの最適戦略の一意性を証明することにより,ナッシュ均衡の一意性を証明することができる. 5.計算機シミュレーションにより,ナッシュ均衡の一意性を不完全ながら検証した.
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Research Products
(2 results)