2007 Fiscal Year Annual Research Report
P2Pによる事前ダウンロード型CDN実現へ向けた新しい通信方式の研究
Project/Area Number |
19560395
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
荒川 豊 Keio University, 大学院・理工学研究科, 助教 (30424203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 直明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80383983)
岡本 聡 慶應義塾大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10449027)
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Keywords | ネットワーク / 情報通信工学 / コンテンツ配信 / ピア・ツー・ピア |
Research Abstract |
近年,インターネット回線の高速化に伴い,流通するコンテンツも映画や音楽などの大容量ラァイルが増加しつつある.一方,大容量コンテンツを利用するユーザの増加に対し,ネットワーク帯域やサーバの処理能力は十分とはいえず,人気の高いコンテンツの配信にはネットワーク回線における輻較やサーバの多大な負荷が予想される.そこで我々は事前にコンテンツを配信することによりサーバへの集中を回避する置き薬型のコンテンツ配信を提案している。本研究では,配信する際の方式として、ユニキャスト方式とマルチキャスト方式を組み合わせ、同時アクセスユーザ数に応じて両者を切り替えることで効率性を改善する方式に関して検討した。提案方式では、多数のユーザから大容量のコンテンツに対する配信要求が集中した場合,配信タイミングを遅延させ,さらにアクセス要求が集中した場合,個別配信(ユニキャスト)からマルチキャスト配信に切り替え,マルチキャスト送信間隔(受付時間)をスケジューリングすることにより,サーバの負荷の低減並びにネットワークの輻軽を回避する.マルチキャストを用いることにより、受付時間内にアクセスしてきた複数のユーザに一斉配信が可能となり、サーバへの負荷を低減することが可能である。受付時間を長くすることで、マルチキャストの効果を上げることができるが、遅延の増大を引き起こす可能性がある。そこで、ユーザのコンテンツ要求を受け付けるマルチキャスト配信間隔について,シミュレーションにより特性を評価し,コンテンツサイズおよびアクセス数の観点からマルチキャスト配信によるダウンロード時間低減の効果を明らかにした.
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