2008 Fiscal Year Annual Research Report
P2Pによる事前ダウンロード型CDN実現へ向けた新しい通信方式の研究
Project/Area Number |
19560395
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
荒川 豊 Keio University, 大学院・理工学研究科, 助教 (30424203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 直明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80383983)
岡本 聡 慶應義塾大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10449027)
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Keywords | ネットワーク / コンテンツ配信 / 情報通信工学 / ピア・ツー・ピア / 階層化 |
Research Abstract |
近年,インターネット回線の高速化に伴い,流通するコンテンツも映画や音楽などの大容量ファイルが増加しつつある.一方,大容量コンテンツを利用するユーザの増加に対し,ネットワーク帯域やサーバの処理能力は十分とはいえず,人気の高いコンテンツの配信にはネットワーク回線における輻輳やサーバの多大な負荷が予想される.そこで我々は事前にコンテンツをダウンロード配信することによりサーバへの集中を回避する置き薬型のコンテンツ配信を提案している。 本年度は、特に配信の起点となるサロゲートサーバの負荷軽減を目指し、すでにコンテンツを取得済みのユーザが協調ノードとして、サロゲートサーバの役割を果たしつつ、分割により各協調ノードの負荷を軽減する階層型協調ダウンロード方式を提案する。提案方式では、サロゲートサーバが管理者として、すでに取得済みのユーザを管理しており、新たなコンテンツ要求が来た際に、複数の取得済みユーザに対して協力を依頼し、承諾を得たユーザ数でコンテンツの一部分ずつを負担して、要求ユーザに対して、データを送出する。協調ノードからコンテンツの一部分を受け取った要求ノードは、要求ノード間で、それぞれが取得したコンテンツを補完し合い、コンテンツを完成させる。 提案方式を用いることによりコンテンツサーバの配信負荷を軽減すると共に、複数の協調ノードおよび要求ノードのアップロード帯域を有効利用することによりダウンロード速度向上を実現可能である。シミュレーションにより特性評価を行い、ダウンロード時間の低減の効果を明らかにした。
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Research Products
(4 results)