2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560397
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
岩村 惠市 Tokyo University of Science, 工学部, 教授 (10434028)
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Keywords | 著作権・コンテンツ保護 / アルゴリズム / 暗号・認証 / 電子透かし |
Research Abstract |
(1)目標:電子透かしに対する攻撃ツールを2種類開発する(達成度70%)。 実績:2種類の攻撃ツールの機能を1つにまとめた攻撃ツールを開発した。さらに、その結果を〔学会発表]の3番目に示す"電子透かしに対する攻撃ツールの実装"という論文にまとめ発表した。このツールは、従来の攻撃ツールがもつ単一画像による攻撃機能と、従来ツールが持たない結託攻撃などの複数の異なる電子透かし画像を用いて攻撃する機能を併せ持つ。さらに、従来の攻撃ツールがコマンドラインベースの使い勝手の良くないツールであったのに対し、開発した攻撃ツールはGUIをもち画像を見ながらの攻撃が可能であり、操作性も良い。 意義:今までなかった電子透かし評価に対する基盤ツールとなり、今後の評価基準とできる。 今後:攻撃ツールの機能をより充実をさせ、完成度を上げていく。 (2)目標:アルゴリズム公開型電子透かしに関する研究と攻撃を体系化する(達成度20%)。 実績:改竄位置検出という応用形態、特に公開鍵暗号を用いた改竄位置検出用電子透かしに対して従来研究やその攻撃を分類した。 意義:一つの応用形態に対して想定すべき攻撃群や現在の研究状況が明らかになった。 今後:それ以外の応用形態に対する分類・体系化を行う。 (3)目標:最も実現しやすい応用形態を完全にカバーするアルゴリズム公開型電子透かし手法を提案する(達成度90%)。 実績:公開鍵暗号を用いる改竄位置検出用電子透かしに対して、アルゴリズムを公開しても(2)で分析した全ての攻撃及びその組み合わせに安全な手法を提案した。さらに、その結果を〔学会発表〕の1,2番目に示す"公開鍵暗号を用いた改竄位置検出用電子透かしに関する考察と提案","アルゴリズム公開型改竄位置検出用電子透かし"にまとめ発表した。 意義:1つの応用形態においてアルゴリズムが公開され、かつその応用形態で想定すべき全ての攻撃に対して安全性の根拠を持つ電子透かし手法が実現でき、標準化なども可能になる。 今後:公開鍵暗号を用いる改竄位置検出用電子透かし以外の応用形態に対する研究を行う。また、上記論文に示した今年の結果を海外発表や査読論文に投稿する。
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