2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560398
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
三田 誠一 Toyota Technological Institute, 大学院・工学研究科, 教授 (50319373)
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Keywords | 垂直磁気記録方式 / 非線形処理 / kernel関数 |
Research Abstract |
1.垂直磁気記録方式で記録再生された実信号を取得する装置の構築を行い、これよりクロックで同期化されたAD変換出カデータを誤り率約10^<-3>と約10^<-2>の2種類それぞれに対して、約3000セクタ取得した。これにより垂直磁気記録された信号の非線形性を含む様々な特性を再現性良く統計処理解析することが可能になった。 2.これにより、総数約10^7ビットのデータを用いて、非線形処理の有効性を比較検討し、非線形処理を導入することにより、いずれの符号誤り率においても、符号誤りを半減できることを確認した。 3.このような非線形特性を有する波形の弁別のための最適閾値を明確にし、kernel関数を設定するための基礎資料を得た。 4.以上のデータを用いた再生チャネル系のシミュレーションモデルを構築し、性能を評価している。信号波形のエンベロープを検出し、これにより直流変動を抑圧する回路モデル、9タップのトランスバーサルフィルタかなる波形等化器、BCJRアルゴリズムを実行するトレリス回路モデル、LDPC(Low Density Parity Check)コードのエンコーダおよびデコーダなどを含む回路モデル、LDPCコードの復号を行うSum Productアルゴリズムの実行のためのプログラム、Reed-Solomonコードのプログラム等からなる。これにより非線形処理の効果を総合的に比較検討できる。 5.以上により、カーネル弁別回路を持つ非線形処理信号処理方式の効果を反復復号やブロック誤り訂正符号を含む総合的見地から評価した。結果として、LDPCコードなどの反復復号により、非線形処理の効果が強化され、最終的に符号誤り率を1桁以上改善できることを確認した。
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