2007 Fiscal Year Annual Research Report
ベイズ推定に基づくロバストな電子透かし検出システムの開発
Project/Area Number |
19560401
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
宮崎 明雄 Kyushu Sangyo University, 情報科学部, 教授 (70192763)
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Keywords | 情報通信工学 / 著作権 / コンテンツ保護 / セキュリティ / 電子透かし / ディジタル画像 / 確率・統計 / ベイズ推定 |
Research Abstract |
今年度の実施計画に対する研究成果は次の通り。 1.電子透かしシステムの調査:電子透かしシステムの一般的モデルを作るために,電子透かしシステムを調査し分類整理した。これに関連して,ウェーブレット変換に基づく電子透かしシステムについて,システムの性能と基本ウェーブレットの関係を明らかにした。 2.電子透かしシステムのモデリング:上記1の結果に基づいて,電子透かし埋め込み/検出システムの一般的モデルをコンボリューションモデルとして近似した。また,様々な画像処理や攻撃によって透かし情報がどのように歪むか,そのモデル化を行い,電子透かし検出システムの補正問題の定式化を行った。 3.デコンボリューション問題の解決方法の調査:上記2の結果に基づいて,電子透かし検出システムの補正問題がデコンボリューション問題(一般にはブラインド、デコンボリューション問題)になることを確かめ,その解決方法を調査した。 4.電子透かし検出問題のベイズ推定を用いた解決:上記2,3の結果に基づいて,ベイズ推定を用いたデコンボリューション問題の解決方法について研究し,適当な制約条件のもとで電子透かし検出システムの補正問題を解くためのアルゴリズムを与えた。数値実験によりこのアルゴリズムの有効性を確かめた。 次年度は,上記4で開発したアルゴリズムの改良並びに制約条件を課さない電子透かし検出アルゴリズムの開発などが主な研究課題として挙げられる。
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