2009 Fiscal Year Annual Research Report
南極域と中緯度地域における流星バースト通信路の特性比較
Project/Area Number |
19560404
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Research Institution | Numazu College of Technology |
Principal Investigator |
長澤 正氏 Numazu College of Technology, 電子制御工学科, 教授 (70228005)
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Keywords | 流星バースト通信 / MBC / 通信プロトコル / 電波伝搬 / 南極 / データ伝送ネットワーク |
Research Abstract |
2002年から2004年にかけて南極で行った流星バースト通信観測実験の結果、通信路に極地特有の性質を示唆する結果が得られている。極地特有の性質を把握するために、中緯度においても長期の連続した観測が必要であるが、日本国内において1年を通じて連続した実験は行われたことがなかった。 本研究の目的は流星バースト観測実験システムを、沼津高専、都立産技高専を中心に構築し長期の観測体制を整えることである。 平成19年度は実験局の開設に向け観測場所の調査とシステム構築の準備を行った。平成20年度は実験機器の製作と観測点に機器を設置し実験を開始した。平成21年度は、北海道大学からトーン送信観測実験を継続して行い解析を行った。さらにサロマ湖と北海道大学間のデータ伝送実験を行った。 1)[一関高専での観測開始]昨年度不調に終わった一関高専を再調査し観測場所を変更して観測機器の設置を行った。2009年9月より観測を開始した。 2)[防衛大学校での予備実験]防衛大学校の亀井講師の協力が得られることになり、防衛大学校に予備実験を2009年7月から10月にかけて実施した。2010年から本格的に観測を開始することが決定した。 3)[都城高専の撤収]都城高専の観測を2009年1月から2010年1月まで約1年間実施し、2月に撤収し観測データを持ち帰った。今後この1年間の都城高専での観測結果の解析を行う予定である。 4)[サロマ湖と札幌間のデータ伝送実験]サロマ湖の気象観測データを流星バースト通信により札幌の北大低温研究所に伝送する実験を開始した。1時間毎の観測データで伝送成功率50%を得ている。 5)[観測結果の解析]長期観測により国内の中緯度の観測結果には多くのスポラディックE層伝搬(Es)が含まれており、沼津札幌間のデータからEs層伝搬と流星伝搬のそれぞれを抽出するアルゴリズムの検討を行った。約1年間の観測データと南極の観測データの比較を行った。
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