2008 Fiscal Year Annual Research Report
正弦波状波長走査光干渉法によるナノオーダ精度での3次元膜形状計測
Project/Area Number |
19560419
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐々木 修己 Niigata University, 自然科学系, 教授 (90018911)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝昌 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40206496)
|
Keywords | 形状計測 / 波長走査 / 光干渉計 / 信号推処 |
Research Abstract |
広いスペクトル帯域を持つ白色光源であるハロゲンランプを用い、音響光学波長可変フィルター(AOTF)によって数nmのスペクトル幅で1波長だけを切り出した。このとき、切り出された波長がAOTFの入力信号と正確に比例しないため、AOTFの入力信号に電子回路で作り出した補正信号を加えて、正確な比例関係を得た。その結果、240nm程度の大きな波長走査幅で正確に正弦波状あるいは直線状に波長走査される光源を得た。ハロゲンランプからの光は直径5mmの光ファイバで取り出され、レンズでほぼ平行光とした後、AOTFに入射した。AOTFから出射された1次回折光の波面をアフォーカル結像系で測定物体表面上と参照鏡表面上に形成した。これらの表面上からの反射光をCCDイメージセンサ上に結像することによって干渉信号を得た。測定物体を平面鏡として位置および表面形状の測定を行った結果、3.6mm×1.8mmの測定範囲での測定誤差を数nm以下とするように干渉光学系を構成できた。薄膜としての測定物体はCr上にコーティングされたSiN膜であった。検出干渉信号の値と理論式の値との差の2乗和を誤差関数とし、誤差関数を最小にするように多次元検索を行う信号処理では、薄膜の2つの反射面からの反射光の振幅比が重要であるため、直線状波長走査干渉法を用いることによって、測定物体の位置の微調整を行うと同時に反射光の振幅比を求めた。以上の測定方法を用いた走査幅210nmの正弦波状波長走査干渉計によって、厚さ340nmと470nmのSiN膜の表面と裏面の形状および厚さ分布を4nm以下の誤差で測定できた。
|
Research Products
(1 results)