2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560425
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
肖 業貴 Prefectural University of Hiroshima, 経営情報学部, 教授 (50252325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生田 顕 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (30145164)
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Keywords | 能動騒音制御システム / 適応ノイズキャンセラー / 胎児ECG抽出 / マルチセンサー適応システム / 非線形適応フィルタ / Volterraフィルタ / 線形FIRフィルタ / 計算量 |
Research Abstract |
平成19年度の研究は以下の通り行った。 1.ノイズキャンセラーに関する研究 ノイズキャンセラーの研究として、今まで行ってきた能動騒音制御(Active noise control:ANC)の研究を前進させた。具体的には、まず、参照センサーから得られたサイン信号に対して適応ノッチフィルタバンクを導入し、それに含まれている周波数成分を分離させ、振幅位相調整器により2次音源を合成する新しい狭帯域能動騒音制御システムを導入した。また、従来の狭帯域ANCシステムではFXLMSアルゴリズムに、2次経路の推定値によりフィルタリングされた参照信号を提供する必要があり、このフィルタリング操作による計算量を削減するためのシステム構成を新たに導入した。このシステムは従来システムと同等な性能を有するにもかかわらず計算量が大幅に低減されている。研究成果の一部は20年度国際会議で発表する予定である。 2.胎児のECG抽出に関する研究 胸部も腹部も複数の電極によりECG信号を計測する場合に対して、マルチセンサーによる適応ノイズ(騒音)キャンセラーシステムを導入した。このシステムでは、対象信号(primary noise signal)の合成には複数チャンネルのみならず参照信号のフィルタリングにも複数チャンネルを有する。それらの信号合成には多くの計測信号が用いているため、one-channelしかもたない従来システムに比べて、胎児ECGの抽出精度が大幅に向上すると考えられる。また胸部から腹部までのECG伝播経路の非線形特性に対応するため、適応フィルタとして従来のFIRフィルタに代わって非線形Volterraフィルタを採用してみた。ヨーロッパ公開のECGデータベースに適用した結果、提案するシステムの有効性と優越性が証明された。研究成果の一部は20年度国際会議で発表する予定である。
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Research Products
(4 results)