2008 Fiscal Year Annual Research Report
ネガティブブリルアン利得の発生技術とそれを応用したBOTDAの高性能化
Project/Area Number |
19560428
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀口 常雄 Shibaura Institute of Technology, 工学部, 教授 (70348902)
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Keywords | 計測工学 / スマートセンサ情報システム / リモートセンシング / 応用光学 / 光ファイバセンサ / 分布型センサ / ひずみセンサ / ブリルアン増幅 |
Research Abstract |
本研究の目的は、光ファイバにそったひずみの分布測定における距離分解能を1mm程度まで高め、かつ、操作性に優れた測定装置の構成技術を確立することである。その実現のため、本研究では、ブリルアン増幅を応用した従来のひずみ分布測定技術であるBOTDA(Brillou in Optical Time Domain Analysis)において、新しいパルスポンプ光の構成を発案した。昨年度(2007年度)は、パルスポンプ光を、ブリルアン増幅を効率的に生じさせるための第1のパルス光と、それに続く、高距離分解能を実現するための第2のパルス光で構成するとともに、第2パルス光の位相を、0およびπシフトして測定する方式(位相シフトBOTDA<PSP-BOTDA>)を提案した。また、PSP-BOTDAの理論検討によりその性能を明らかにするとともに、実験により、25cmの距離分解能を実現した。 今年度(2008年度)は、さらなる高性能化をめざし、計画どおり、PSP-BOTDAのパルスポンプ光を符号化する研究を行った。符号化方法は次の2種類を研究した。(1)第2パルス光を符号パルスとする方法、(2)第2パルスを分割し、符号パルス列とする方法。方法(1)により、符号長32bitのパルスポンプ光を発生させ、光パワー換算で約7dBのSN比改善と20cm未満の距離分解能を達成した。方法(2)によっても、4bitパルスポンプ光を発生させ、その効果の確認実験に成功した。さらに強度変調により符号パルス列を発生させた実験も行い、今期目標であった1cmに迫る2.5cmの距離分解能を達成した。これは、昨年度にくらべ性能を一桁向上させたものであり、本研究の着実な進展を表している。
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Research Products
(7 results)